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大量のデータを処理するときに知っておきたい前提知識

大量のデータを処理するとき、何の工夫もないまま設計していると、すごく結果出力までに時間がかかる。このことはなんとなく分かってはいるけども、なんとなくのレベルなので勉強してみた。

遅くなる理由

結果からいうと、大量データを素直に捌こうとすると、メモリだけでは賄いきれず、ディスクを読み込む必要が出てくるため。ディスクは物理的制約があり、メモリと比べると探索にすごい時間がかかるため。 ではなぜメモリは探索が速く、ディスクは遅いのか?

メモリは電気的な部品

もともと電気的な部品のため、物理的制約を受けないので、探索を高速に行なえる。その上、データを転送するためのメモリとCPUとのハブもかなり速い。結果として、メモリはディスクと比べ、105〜106ほど速くなるとのこと。

ディスクは物理的な操作が必要

一方ディスクは、円盤にデータを記録していくため、探索する際にヘッドを移動させ、円盤を回転させ、といった作業をしなければならない。その上、データを転送する際のディスクとCPU間のハブもメモリのそれと比べ低速。

SSD使えば速くなるのでは?

SSDは物理的な回転がないので、探索自体を高速化することができるが、CPUへのデータ転送のときのハブ自体は変わらないので、やはりメモリと比べると遅い。

大規模データを扱うときのコツ

1. いかにメモリ上で処理させるか

メモリとディスクを比べると、圧倒的にメモリのほうが速いというのは自明である。なので出来る限り、メモリ上で処理させようとするのは自然な流れ。 昨今の主な工夫の仕方としては以下のようなものがある

  • RedisのようなインメモリのDBを使う
  • OSレイヤーで、一回でディスクから読み取るデータ量を増やす(メモリにたくさんデータを置く)

2. いかに扱うデータ量を少なくするか

メモリ上で処理させる方針をとり、さらに高速に処理したいとなると、次は扱うデータ量をできるだけ少なくする方法を考える必要がある。主な方法としては圧縮技術を活用する、といったものがある。例えば、ディスクにはアプリケーションファイルをまんまおくのではなく、圧縮し一つのファイルとして作っておき、転送する際も圧縮された小さなデータを送信し、転送先では圧縮ファイルをメモリ上で読み込み、ビルドするといった手法などがある。

3. データ処理に強いアルゴリズムを知る

ディスクを使用するとなったとしても、線形探索を愚直にやったのでは遅くなるのは仕方がない。なので探索アルゴリズムについて基礎的でも良いので知っておき、探索アルゴリズムを用途に合わせて使いこなす、という工夫で高速化することもできる。

4. 検索エンジン活用という解決策を考慮する

DBだけではそろそろ探索処理を賄うにはきついってなってくると、ある検索条件に特化した検索エンジン的なシステムを用意して、それを利用するというのも一つの手。